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物語
イランの中央部、ルート砂漠とカヴィール砂漠が交わる地に、金砂色の日干し煉瓦の街ヤズドが広がる。空を仰げばまず目に飛び込むのが、ニワカタビラのように切り込まれた格子模様の高塔群——バードギール(風採り塔)だ。電気もエンジンも使わず、砂漠の微かな風を高所で捕らえて冷たい貯水槽の上を通させ、夏の酷暑の中で室内を涼しく保つ天才的な自然冷房システムである。
日干し煉瓦の迷宮
ヤズドの路地(クーチェ)は高い壁に囲まれ、しばしば日陰を最大化するためにアーチ屋根で覆われている。何百キロメートルにも及ぶ地下水路(カナート)のネットワークが山岳の水を砂漠の中心へ運んだ。
イスラム征服後も、ヤズドはゾロアスター教(拝火教)の最大の避難聖地として機能し続けた。その砂漠の孤立性が弾圧から信仰を守った。
ヤズドの拝火神殿(アータシュカデ)には、ガラスの仕切り越しに大きな青銅の器の中でゾロアスター教の聖なる炎が燃えている。西暦470年以来、祭司たちが絶やすことなく守り続けてきたこの炎は、アーモンドやアンズの木の乾いた清潔な薪のみで燃やされる。
郊外の二つの岩山にはダフメ(沈黙の塔)がそびえ、かつてゾロアスター教徒は遺体を塔の頂上の露台に置き、猛禽に骨だけにさせて中央の穴に収めた。土・水・火という聖なる元素を遺体の腐敗で汚さないための「鳥葬」の実践は1970年代まで続いた。
2017年にユネスコ世界遺産に登録されたヤズドは、地球上で最も古くから継続して居住されている日干し煉瓦都市のひとつであり、ゾロアスター文明の生きた遺産である。