55 · 日本 · 建造 752年

東大寺

世界最大級の木造建築の中に、巨大な青銅の大仏が納められている。

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物語

大仏殿の木柱に開けられた穴をくぐり抜けようとする子どもの様子

大仏殿の北東隅にある巨大な木柱の根元に、長方形の穴が一つ穿たれている。「大仏の鼻の穴と同じ大きさ」とされるこの穴をくぐり抜けると無病息災や悟りが得られるという伝承から、子どもも大人も列をつくってくぐろうと挑戦し、笑いが絶えない。

国家の危機に誓われた巨大な誓願

8世紀の730年代、天然痘の猛威と反乱・干ばつが相次ぐ国難を前に、聖武天皇は743年に奈良に東大寺を建立し、国を守護する巨大な金銅仏を鋳造する詔を発した。

大仏が台座から頭部へ向けて分層鋳造で積み上げられていく工程の様子

行基上人が全国を歩き回って民衆から浄財を集め、高さ約15メートル・重さ約500トンの盧舎那仏(大仏)が銅板を8層に積み重ねる「分段鋳造法」で鋳造された。鍍金のための金の不足を嘆いていた朝廷は749年に陸奥で金が産出したことを天の加護と受け取り、年号まで改めた。

752年の開眼供養で大仏の目に筆を入れる紐を大勢の参列者が手に持っている様子

752年の開眼供養では、インドから招いた菩提僊那が高い足場を上って大仏の眼に筆を入れ、その筆からは長い紐が大殿内の数千人に配られて、すべての人が開眼に加わった。

火災に二度見舞われ(1180年・1567年)、1709年に再建された現大仏殿は今もなお世界最大級の木造建造物のひとつである。背後には聖武天皇ゆかりの宝物を封印保管してきた正倉院が現存する。

1998年にユネスコ世界遺産に登録された東大寺は、日本仏教美術と木造建築の至宝である。

所在地

Nara
日本

406-1 Zoshicho, Nara 630-8211

34.6890, 135.8398