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物語
378年1月、テオティワカンと関係の深い武将シヤフ・カック(火の誕生)がティカルへ入城した。同日に当時のティカル王が逝去し、テオティワカン様式の新王朝が樹立されてマヤ低地全域の歴史と軍事技術を一変させた。
雨水を集めて繁栄した無河川の巨大都市
グアテマラ・ペテン低地の熱帯雨林に広がるティカル(ヤシュ・ムタル)には常時流れる河川が存在しなかった。6万人以上の人口を支えるため、マヤの土木技師たちは広場全体を漆喰で舗装して緻密な傾斜をつけ、スコールを集めて岩盤を掘削した巨大な地下貯水池へ導く画期的な集水システムを完成させた。
大広場には高さ47メートルの第1神殿(大ジャガーの神殿、ハサウ・チャン・カウィール1世の墓所)と第2神殿が向かい合い、西側には高さ約70メートルに達するアメリカ大陸先コロンブス期最大級の第4神殿がそびえる。
10世紀の放棄後、都市は密林に完全に覆われていたが1848年に公式再発見された。1977年の映画『スター・ウォーズ』では第4神殿頂上からの樹海を見渡す絶景がヤヴィン第4衛星の反乱軍基地としてスクリーンに登場した。
1979年にユネスコ世界複合遺産に登録されたティカルは、マヤ文明の壮大さと熱帯雨林の生態系が一体となった記念碑である。